2007/02/16 (Fri) 『すきまのおともだちたち』を読む

すきまのおともだちたち すきまのおともだちたち
江國 香織 (2005/06)
白泉社

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取材のために訪れた旅先で、新聞記者である『わたし』は迷子になってしまう。
そこにはあったはずの駅も郵便局もホテルもなく、見知らぬ町並みが広がるばかり。
窮したわたしは庭先で洗濯物を干す女の子に道を尋ねる。
それが二人の出会いだった。
その町はイデアそのものというべきモノで構成されている。
女の子は“女の子”でしかなく、お皿は“お皿”でしかない、郵便局は“郵便局”で、他の何物でもない。
概念で構築された町とでも云おうか。
そしてわたしは“お客様”というモノを構成することによって、その町に滞在することになるのだった。
町には奇妙なものがあふれている。
お喋りをし、車を運転するお皿。夫婦で仲睦まじく暮らす風呂敷。
(風呂敷夫婦は互いに折り重なったり、包みあったりして愛を交わすのだろう。
 この辺の記述は面白い)
しかし豚や馬が服を着て喋るのも含めて、これらの奇想天外はいただけない。
先にイデアと述べたが、それに反するのだ。

郵便局もリゾートも寒村もその世界にはひとつしか存在しないというのに!
そういう世界観だからこそ、深みも増すというものなのに!

おかげで、ただのメルヘンに堕してしまっているのだ。
メルヘンは嫌いだ。

.ア行の作家 江國香織 | trackback(0) | comment(0) |


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