2008/08/05 (Tue) 『狐火の家』 貴志祐介

狐火の家狐火の家
(2008/03)
貴志 祐介

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『硝子のハンマー』で登場した弁護士青砥純子と防犯ショップの店長榎本径(泥棒)のコンビが4つの密室事件に遭遇する。

「狐火の家」
ゴールデンウィーク明け。
西野真之が親戚宅から帰ると、そこには先に戻っていた娘の愛実の遺体があった。
警察の捜査が入るが、ひとつの窓を除いて鍵がかかっており、その窓の外には足あとはない。
室内には荒らされた形跡があり、巧みに隠されていた金のインゴットが盗まれていた。
いわば密室状態であったがために、第一発見者の西野に容疑がかかってしまう。
密室の謎を解くため、純子に依頼がくるのだが・・・。

☆この本の中で一番まともなミステリーかも。

「黒い牙」
死んだ友人のペットを引き取りたいと古溝という男が依頼に訪れた。
ペットとはいえ、故人の妻が相続しており、所有権の問題があるため難色を示す純子。
しかしその妻が給餌を怠るなどの虐待をしていると古溝は主張する。
そこを争点にして告発できるかもしれないと考えた純子は、古溝に急き立てられるようにして、その友人宅を訪れる。
当の夫人桑島美香はそのペットを嫌悪している様子なのだが、古溝に譲渡することは頑なに拒む。
そして実は桑島氏の死の原因はそのペットにあるというのだ・・・・。

☆ペットの正体は何か、と引っ張りたかったのだろうか。

「盤端の迷宮」
ホテルの一室で棋士の刺殺体が見つかった。
ドアには鍵もチェーンも掛かっている密室状態。
鴻野警部補に呼び出された榎本は、部屋にあった将棋盤に目を留める。

☆将棋が分からないのでなんとも・・・。

「犬のみぞ知る Dogs knows」
松本さやかの所属する劇団「土性骨」の座長が自宅で殺害された。
事件当夜、座長は劇団員の誰かと一緒にいたことが判明しており、なかでもアリバイのない人物が3名。
また庭に放し飼いにされていた獰猛な犬の吠え声が聞かれなかったことから、犬がなついている人物が疑わしい。
そのうちの一人飛鳥寺は座長の犬に嫌われていたし、力は犬好きだが犬アレルギーなので、犬に接触すれば傍目にも分かる発疹が出来る。
そこで残る一名のさやかは、純子に相談に来たのだった。

☆これはギャグですか。
 ユーモアミステリーは歓迎ですが、ギャグミステリーなんてよしたほうがいいです。

以下ネタバレの危険あり。

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2008/07/16 (Wed) 『新世界より』 貴志祐介

新世界より 上新世界より 上
(2008/01/24)
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新世界より 下新世界より 下
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二一〇年、渡辺早季は神栖66町に生まれた。
その世界には貨幣が存在せず、人々は愛を交わすことによって争いを避け、肉体労働はバケネズミという人語を解す生き物に課していた。
町の周りは八丁標という結界に囲まれており、いまだ呪力を持たないこどもはそこを越える事を禁じられている。
外には恐ろしい化け物たちが棲息していると言われているからだ。
悪鬼、業魔、風船犬、ネコダマシ・・・。
書籍の閲覧制限も厳しく、得られる知識は少ない。
果たして大人たちが言うような化け物は実在するのだろうか。
進学し、徐々に呪力を身につけ始めた早季と同級生たちは、禁忌を破って禁じられた地に足を踏み入れる。
そこで見つけた奇妙な生き物は人間の言葉を解し、自らを図書館端末機器だという。
これまで消化不良だった謎の答えが得られるかもしれない!
興奮した早季たちは矢継ぎ早に質問をする。
悪鬼とは何か、業魔とは何か。
そして呪力を持つものと持たざるものに分離した人類の歴史は・・・。

争いを避けるために作られたシステムは洗脳でしかなく、身を守るためなら、他者の命も尊厳もいとわない。
愚かしく残酷な生き物は実は人類なのかもしれない。

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