2007/05/14 (Mon) 『ダ・ヴィンチ・コード』を読む ダン・ブラウン

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉 ダ・ヴィンチ・コード〈上〉
越前 敏弥 (2004/05/31)
角川書店

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ダ・ヴィンチ・コード〈下〉 ダ・ヴィンチ・コード〈下〉
越前 敏弥 (2004/05/31)
角川書店

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ルーブル美術館館長のジャック・ソニエールが館内で殺害された。
遺体はダ・ヴィンチの有名なウィトルウィウィス的人体図を模した形で
横たわっており、当日会う約束をしておきながら、果たせなかった宗教
象徴学教授ロバート・ラングドンはその特異な遺体の状況からフランス
警察に協力を求められる。
遺体の周りには暗号めいたダイイングメッセージが残されており、
戸惑うラングドンだったが、そこへソニエールの孫娘であり暗号解読員の
ソフィー・ヌブーが現れ、ラングドンに逃亡を促すのだった。
「フランス警察はあなたを第一容疑者としてみている。
このままここにいたら、この先何週間も拘束されることになる。
 まずはアメリカ大使館に逃げ込み、米国政府に保護を求めるべきだわ」
そう言い張るソフィーの大胆な行動により、二人はルーブルを逃げ出す
ことになった。
逃亡の間際に解いた暗号の指し示した絵から見つけ出した金色の鍵を
持って。

しかしアメリカ大使館にはすでに手が回っており、窮した2人は
知力と財力と権力を兼ね備えたラングドンの知人、宗教史学者であり
聖杯探求者のサー・リー・ティービング宅に逃げ込むのだった。
ラングドンとソフィーは、警察と殺人者の双方に追われながらも、
ソニエールが最期に伝えようとした“秘密“を手繰り寄せていくのだった。

一時期ブームになったおかげで予備知識はあったのだが、それなりに
面白く読めた。
テンポもいいし、思わせぶりな描写もスパイスになっている。
ただ何もかもはいそうですかと納得はいかない。
『最後の晩餐』の絵解きでも、ここに“M”が浮かび上がります!
とか云われてもそりゃそう見えるだけでないの?と天邪鬼なら思います。
点が三つあれば、“顔”に見えてしまうのが人間なのだから。
それから、うちの家には『モナ・リザ』も『最後の晩餐』もないので、
参考資料として写真を載せて欲しかった。

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2007/04/10 (Tue) 『パズル・パレス』を読む

パズル・パレス (上) パズル・パレス (上)
ダン・ブラウン (2006/04/04)
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パズル・パレス (下) パズル・パレス (下)
ダン・ブラウン (2006/04/04)
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NSA (国家安全保障局)の暗号解読員スーザンと大学講師デヴィットは
結婚を約束する仲だ。
そのデヴィットが、スーザンの上司であるストラスモアに、スペインから
ある人物の所持品を持ち帰って欲しいと依頼を受ける。
そしてスーザンは土曜日にも関わらずストラスモアに緊急の出勤を命じられる。
世界最高の非公式暗号解読機トランスレータに解読できない暗号があるというのだ。

暗号とは詰まる所、文字の組み合わせである。
理論的にはその組み合わせは多数にして無限ではない。
計算速度のいかんに関わらず、総当たりで行けば、いずれは解読できるものなのだ。
単に解読に10年掛かっていては、役に立たないというだけのことだ。
その解けない暗号はない、という鉄壁の法則を覆す暗号が編み出されたというのだ。
それは常に暗号の元となる平文が変遷していくというものだ。
素人にはわかり辛いのだが、どんなに遠くとも止まっていればいずれは
捕まえられるが、それが動き、変化し続けるなら捕らえる事はできない、
という解釈で間違いないと思う。

そしてそのアルゴリズムを産み出したのがエンセイ・タンカドという
元NSAの暗号解読員だった。
このアルゴリズムがインターネット上で公開されたら、たちまち合衆国が
これまで秘密裏に取得してきたテロや犯罪情報が掴めなくなる。
それを阻止したければこれまでひた隠しにしてきたトランスレータの存在を公表しろ、というのがタンカドの要求だった。
しかしその要求が飲まれるまでもなく、タンカドは突然死してしまう。
NSAを窮地に貶めるアルゴリズムを遺したまま・・・

そしてデヴィットが受け取ることになるのは、このタンカドの遺品なのだ。
突然死してしまったタンカドがどこかに隠し持っていたらしいパスキーが
あれば、この事態を打開できる。
しかし、それらしい指輪が旅行客の手に渡ってしまったらしいことから、
デヴィットの、指輪を求める長い長い旅が始まるのだった。

ヒロインは容姿端麗、頭脳明晰。ヒーローも紳士で賢く親切。
読者の神経を逆なでするような設定である。
そして『天国と地獄』の読者なら、事態の黒幕が誰なのかが容易く想像が付くだろう。
使われる暗号も格別感嘆するようなものでもなく、面白みに欠ける。
総じて評価は低い。

そして、キーマンであるこのエンセイ・タンカドという人物、日本人なのだ。
いったいどんな字を当てるのだろう。
もうひとり日本人が出てくるのだが、そいつはトクゲン・ヌマタカというのだ。
そんでそいつの経営する会社はヌマテックである。
笑うしかないだろ?

しかし、この笑うしかない名を持つ男が云う事は正しいように思える。
確かにいまNSAが行っていることは正義かもしれない。
テロを未然に防ぎ、犯罪の撲滅に尽力している。
まさに合衆国の番人だ。
しかしもしも今の政府がもっと独裁的な様相を呈してしまったら?
国民は身を守る術を失ってしまうことになる。

 【誰が番人の番をするのか】

このひと言に尽きるだろう。
法に関する話は「12番目のカード」と多少リンクする部分もあるように感じた。

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