![]() | 図書館内乱 (2006/09/11) 有川 浩 商品詳細を見る |



時に男子隊員をも凌ぐ身体能力を持つ図書防衛隊員、笠原郁。
しかしその実はとんだ箱入り娘だった。
女の子ならしとやかであるべきと、頭から決め付ける両親との相容れない関係に、悩みは尽きない。
そんなこんなで両親には戦闘職種であることを隠していた郁だが、恐れていたことが起こる。
郷里の両親が勤め先の図書館を見学に来るというのだ。
戦闘職種配属がばれれば強制送還の可能性も大。
はたして首尾よく、秘密を守り抜くことは出来るのか?
今作は手塚、小牧、柴原などの個々のエピソードを連ねながら、それぞれがリンクしていく。
集約する先は手塚兄。
この人の作品って登場人物の台詞がいちいち心の動きを表す。
こういう言葉を使ったから、こういう気持ち、って説明的だ。
近代の日本の小説では、珍しいかもしれない。
容易く汲み取れない会話がもてはやされているのが現代小説のような気がするのだ。
何もかもがストレートなんだよね。
現実世界でこれだけ意思の疎通が図れれば、誤解なんて生じないだろうな。
そこがそれ、ライトノベルといわれる所以なのかもしれない。
.ア行の作家 有川浩 | trackback(0) | comment(0) |
![]() | 此処 彼処 (ここ かしこ) (2005/10/18) 川上 弘美 商品詳細を見る |


エッセイ。
土地にまつわるお話。
『東京日記』に見られるような川上ワールドは感じられず。
ちょっとがっかりでした。
.カ行の作家 川上弘美 | trackback(0) | comment(0) |
![]() | ニシノユキヒコの恋と冒険 (2003/11/26) 川上 弘美 商品詳細を見る |


連作短編集。
それぞれ女性の視点から、ひとりの男性との出会いと別れを描いている。
十代から五十代まで、ニシノくんはたくさんの恋をする。
たくさんの女性から求められる。
でも彼自身はひとを愛せない。
求められれば与えてしまうけど、それは不実。
最後には女たちは離れていく。
いきなり泣き出す大学生の西野くん。
「ねえ、どうしてこの世界は、こんなにとめどがないの。とめどがなくて、僕はいたたまれない」
別れた恋人につぶやく三十代のユキヒコ。
「どうして僕は女のひとを愛せないんだろう」
たくさんの女性からの電話に律儀に出てしまうニシノくん。
「僕が間違っていることは、僕が一番知っている」
「正しい道へ踏み込むのは、怖い」
大事なものを、確信を持てるようになる前に、失くしてしまったから、だからニシノくんはとりとめがなくなったのだろうか。
あたしにはうまく消化のできない話だった。
でもなんだか悲しくなったよ。
でもリアルに想像すると最悪な男です。
ただの女たらし。性欲が旺盛で、自分に甘いだけ。
50過ぎて十代の女の子に入れあげている様子なんてオゾマシイ。
もちろん個人的偏見ですけど。
.カ行の作家 川上弘美 | trackback(0) | comment(0) |
![]() | フライ,ダディ,フライ (2003/02) 金城 一紀 商品詳細を見る |



そろそろ体力・記憶力に衰えを感じ始めている四十七歳。
私は鈴木一という名前のとおり、平凡なサラリーマンだ。
しかし誇れるものもある。家族だ。
妻の夕子は料理もうまく、しっかり者。娘の遥は名門女子高に通う十七歳。
娘の幸せのためなら、命すら惜しまない。
そう信じていた。あの日までは。
遥が怪我をして病院に運ばれたと聞き、慌てて駆けつけた私は動転していた。
病室のベットの上で変わり果てた姿で手を差し延べた娘を見て動けなかった。
その手を、とることが、できなかった。
私と遥の間の何かが壊れた。
私は娘を守れなかった。
復讐のため、娘に怪我をさせた男子学生、石原を襲うとするのだが、情けない手違いで、別の学校に押しかけてしまう。
そこで出会った風変わりな高校生たち。
彼らは私の話を聞いて、復讐の手伝いをすると言い出した。
私と石原の闘いの舞台を整えてやる、と。
相手はボクシングのインターハイ・チャンプだというのに。
喧嘩の達人、朴舜臣について、私の猛特訓が始まった・・・。
.カ行の作家 金城一紀 | trackback(0) | comment(0) |
![]() | ワーキングプア―日本を蝕む病 (2007/06) NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班 商品詳細を見る |
読んでいて心が蝕まれます。
路上生活をしながら、ハローワークに通う。
住所不定では面接に応じてくれる会社も少ない。
やっと面接を受けられると思ったら、交通費がなく断るしかない。
学校の成績もよく努力家なのだが、家族の病気などの事情で進学を諦め、地方の賃金の安い仕事に就くしかなかった人。
猛勉強をして資格をとっても、時給10円しか上げてもらえない。
リストラされ、3つの仕事を掛け持ちしながら、子供たちを育てる父親。
「子供を大学に入れるまでは自分を犠牲にしてでも。こうなったのは親の責任だから、子供のせいじゃないから・・・」
中国の安い製品に押され、干上がっていく産業。
安売り店に客をさらわれ、閑散とする仕立て屋。
生活保護を受けるには、住み慣れた家を捨てなければならない。
増える医療負担。非正社員。
自助努力という名の切り捨て。
みんなのささやかな願いが叶う日はくるのでしょうか。
十把一絡げ | trackback(0) | comment(0) |
![]() | デモナータ 4 BEC(ベック) (デモナータ 4幕) (2007/01/27) ダレン・シャン 商品詳細を見る |



ベックは生まれたばかりの赤子の頃、行き倒れた母親の腕に抱かれたまま、マッコン族の砦のそばで拾われた。
小さき者という意味のベックと名づけられ、プリーステス(女魔術師)の弟子として育てられた。
やがて少女に育ったものの、師であるバンバはもうこの世になく、プリーステスとしての力は頼りない。
そしてフォモール族の悪魔の度重なる襲来によって、人々は急速に力を失いつつあった。
そんなある日一人の少年が部族を訪ねてくる。
異常なほど足が速く、言葉が通じない。
人々を導こうとしている様子は窺えるのだが、意味の判らない単語を叫ぶばかりだ。
「悪魔たち。ころし。来て」
「かけ足!」
少年に亡き母親の導きを感じたベックは、部族の戦士たちとともに旅に出ることになる。
しかし一歩砦を出れば、そこは悪魔の世界だ。
数々の危機を少年の不思議な力を借りてくぐり抜ける。
そして導かれた先には魔術師ドラストがいた。
彼は悪魔の襲来を根元から食い止めるため、力を貸して欲しいという。
ベックはドラストに弟子入りし、旅を続けることになる。
一向に魔術が上達しないベックだったが、ロード・ロスとの遭遇によって、その力は格段に向上する。
喜ぶベックだが、ドラストはそのことに疑念を抱く。
ベックの魔力はロード・ロスによる策略ではないのかと・・・。
.海外作家 ダレン・シャン | trackback(0) | comment(0) |
![]() | デモナータ 3 スローター (デモナータ 3幕) (2006/08/10) ダレン・シャン 商品詳細を見る |



悪魔との戦いから戻ったダービッシュはゾンビ状態を抜け出しはしたが、日々悪夢に悩まされていた。
とはいえ、かろうじて平穏な生活を取り戻したグラブズに思いがけない朗報が入る。
ホラー映画の有名プロデューサー、ダビーダ・ヘイムが、悪魔研究に造詣の深いダービッシュおじさんに、新作映画のアドバイザーとしての協力を依頼してきたのだ。
ホラー映画が大好きなグラブズとビルEはもちろん大賛成。
おじさんはというと、ヘイム監督とともに訪れた心理学者ジューニーに心惹かれてしまう。
そして3人は、映画撮影のために作られた巨大なロケの町で暮らすことになる。
他からは隔絶されたその町の名は、映画のタイトルでもある『スローター(大虐殺)』と呼ばれる。
ダビーダは新作映画の情報が公開前に漏れることを防ぐため、撮影終了まで全ての俳優とスタッフをその町に留まらせるよう手配した。
莫大な資金を投じてつくられたスローター。
子役のエメットという新しい友人もでき、町の暮らしを楽しんでいたグラブズだが、悪魔が現れるシーンの撮影を見物したときに恐ろしいことに気づく。
作り物ではない。
あの、悪魔は “本物” だ。
本当のスローター(大虐殺)が始まろうとしていた・・・・。
.海外作家 ダレン・シャン | trackback(0) | comment(0) |
![]() | ひまわりの祝祭 (1997/06) 藤原 伊織 商品詳細を見る |



高校時代には油絵で新人賞を獲り、売れっ子デザイナーとして成功した秋山秋二。
だが妻を亡くしてから七年、今は無為徒食の日々を送っていた。
ある日、真夜中過ぎに突然訪れたかつての上司村林にカジノへと連れ出される。
秋山には特殊な才能があった。
彼にはカードの数字やサイコロの目、その行方が見えたのだ。
村林の依頼はこうだ。
「500万。バカラで負けてみせてくれ」
死んだ妻にそっくりな麻里、大きな権力を持つらしい老人仁科、次々に現れる人々によって、停滞していた秋山の周りの空気が動き始める。
秋山の妻との思い出とともに封印されていた記憶の中に、ファン・ゴッホの八枚めの「ひまわり」につながるヒントはあるのか。
.ハ行の作家 藤原伊織 | trackback(0) | comment(0) |
![]() | ドリームバスター〈3〉 (2006/03) 宮部 みゆき 商品詳細を見る |



『赤いドレスの女』
ドリームバスター、シェンとマエストロとの出会いの後、少しずつではあるが、自分に自信を取り戻しつつあった理恵子。
しかし、彼女の周辺で不思議な出来事が起こり始める。
他人の心の声が聞こえたり居もしない赤いドレスの女の姿が見えたりするのだ。
マエストロが残していった “錨(アンカー)”(擬似ガッシング脳波発信機)のせいかもしれない、と思いつつ確信を抱けずにいた理恵子。
もしかしたらD・Bのことは全て自分の妄想だったのではないかと、不安に駆られ、ネットで検索することを思いつく。
そして・・・
ヒット 1件
あの不思議な体験をしたのが自分だけではないことを知り、彼女の心は喜びに溢れる。
そしてそのブログの主と会うことになる・・・。
『モズミの決算』
親から虐待を受けている少年タカシの“場”には逃亡凶悪犯モズミが潜んでいた。自分の子供時代とタカシを重ね合わせたモズミはタカシを守ろうとするのだが、うまくいかない。
シェンもまた事態を打開しようと策を練るのだが・・・。
『時間鉱山』
自殺サイトで知り合った神崎紀恵と伊藤行男は死出の旅に出る。
しかし二人が行き着いたのは・・・・。
D・Bたちの間には不思議な噂があった。
その“場”にはあるはずの境界がなく、だれもD・Pに会った者もいない。
それはただの噂のはずだった。
しかしカーリンが聞き込んできた話によると、その“場”を訪れただけでなく、そこに残ったD・Bがいると言うのだ。
しかもそのD・Bはシェンの友人のマッキーらしい。
シェンは事の真相を確かめるため、カーリンに話をもたらした男に会う。
ところがその男レイモンはカーリンに会ったことすらないと言うのだ。
全ての齟齬は未知の空間、時間鉱山にあるかもしれない。
シェンとマエストロはマッキー探索のため、旅立つ。
十把一絡げ | trackback(0) | comment(0) |
![]() | 誰も書けなかった年金の真実―あなたがもらえなくなる日 (2007/12) 辛坊 治郎 商品詳細を見る |



これまで年金なんて、払うのは馬鹿らしい。自分で貯金しておいたほうがいい。
そう思っていた。
その上、そもそも厚生年金は軍費調達のための隠れ蓑だった、とか聞かされた日にゃアホらしくって・・
でもそれだけじゃ済まないんですね。
個人主義はシステムの崩壊を招く。
それに果たして老後、生活保護に頼らずに生きていける確証はあるのか。
年金を未納のまま放っておくと、障害年金や遺族年金の受給資格も失うなんて、考えもしなかった。
ま、そんなシステム、壊れた方がいいっていう人もいるかもしれないけど。
それにコツコツ40年間掛け金を払った老人の年金額(6.6万)より、生活保護額(7〜8万)の方が高いってどうよ?
たくさんの矛盾を抱えたまま、日本という国はどこに向かっていくんだろうね?
十把一絡げ | trackback(0) | comment(0) |
![]() | 人狼城の恐怖〈第4部〉完結編 (講談社ノベルス) (1998/09) 二階堂 黎人 商品詳細を見る |

人狼城を探して、調査中に黒ずくめの男たちに拉致された蘭子たち。
眠らされて運ばれた先は《青の狼城》だった。
そこでフォン・リッベントロープ伯爵の弁護士秘書を名乗る男ホルツは、蘭子たちを賓客としてもてなすと言う。
そして当の人狼城での凄惨な殺人事件を否定し、濡れ衣を晴らすため、城内を調査をしてくれというのだ。
要求を呑んだ蘭子たちだが、事件の痕跡は見当たらず・・・。
十把一絡げ | trackback(0) | comment(0) |
![]() | 海の底 (2005/06) 有川 浩 商品詳細を見る |


横須賀。潜水艦埠頭に停泊中の海自が誇る最新型潜水艦『きりしお』に突然出航命令が出た。
「出航不能なら艦を捨て退去せよ」
常軌を逸した命令に戸惑う幹部実習生夏木三尉と冬原三尉。
航行を開始したとたん、スクリューに異常が起こる。
艦上に出るとあたりの海を染める赤色。
巨大な甲殻類が海を、陸を這いまわり、人を食っている。
離脱しようとしたそのとき、悲鳴が上がった。
たまたま開催されていた桜祭りに訪れていた子供たちが逃げ遅れ、甲殻類に追い詰められている。
救助に手をとられ、迫りくる甲殻類に退路を絶たれた艦長、夏木、冬原は子供たちと艦に立てこもる決断をする。
しかし最後まで残った艦長は負傷し、夏木たちを逃がすために命を落としてしまう。
取り残された自衛官二人と13人の子供たち。
きりしおが停泊していたのは米軍基地内の埠頭だったため、早期の救出は望めない。
神奈川県警警備部の明石警部は続々と寄せられる110番通報の真偽に迫ろうとしていた。
「横須賀に巨大エビの大群が出現」
生来の嗅覚の鋭さで事実認定した明石は機動隊を動かそうと根回しをはじめる。
しかし機動隊の火力で果たして数メートルに及ぶ甲殻類を制することはできるのか・・・。
十把一絡げ | trackback(0) | comment(0) |
![]() | デモナータ 2 悪魔の盗人 (デモナータ 2幕) (2006/01/28) ダレン・シャン 商品詳細を見る |



カーネル・フレックには幼い頃から 光のかけら が見えた。
それは色とりどりの奇妙な光で、ひらべったいがさまざまな形をしている。
宙を動くそれをカーネルは操ることができる。
光は誰にでも見えるものだと思い込んでいたカーネルは、学校でその話をしてしまう。
それをきっかけに彼には友だちが一人もいなくなってしまった。
孤独な生活を送るカーネルが死すらも考え始めた夜。
いつものように、ベッドで光のかけらを寄せ集めながら、かけら同士を組み合わせて遊んでいた。
でも心の中は憂鬱で、友だちがいない、本当の友だちがほしい、とそればかりを考えている。
ふと光のかけらの中に点滅するものがあることに気づいた。
何気なく、点滅するもの同士を組み合わせていく。
それにともなって点滅する光が増えてきた。
夢中になって組み合わせていくうち、とつぜん点滅が止まり、光は一斉に青く輝いた。
それはもうただの光ではなく、一枚のパネル。窓だ。
恐怖を感じたカーネルが逃げ出そうとすると、その窓から不気味な魔物の顔が現れる。
そしてなぜかカーネルもまたその窓に足を踏み出してしまうのだ。
気がつくとカーネルは幼い弟のアートを抱いたまま、部屋で発見される。
記憶はないのだが、数日間行方不明になっていたらしい。
何も思い出せないままだが、両親にはケンカが絶えなくなった。
大ゲンカの翌日、突然の引越しを言い渡される。
夜遅く、隠れるようにして住み慣れた町を出た。
引越した先のパスキンストン村は静かな村だ。
村には気さくな人ばかり。
ただひとり『魔女』と呼ばれるミセス・イギンを除いては。
.海外作家 ダレン・シャン | trackback(0) | comment(0) |
![]() | 人狼城の恐怖〈第3部〉探偵編 (講談社ノベルス) (1998/01) 二階堂 黎人 商品詳細を見る |
新聞の小さな記事に興味を抱いた名探偵二階堂蘭子。
それはドイツで起きた集団失踪事件に関する記事だった。
彼女の周りでは最近ドイツにまつわる出来事が多数起きており、それもまた彼女の心の琴線に触れるきっかけとなった。
なかでも数年前に亡くなった友人の意味ありげなメモが現れたことは、いささか因縁めいている。
蘭子は記事の詳細を追うのだが、時を同じくして、東洋カトリック教会の冥福尼に呼び出されフランス行きを要請される。
こうして運命のように、義兄黎人と共にヨーロッパを訪れることになるのだが・・・。
十把一絡げ | trackback(0) | comment(0) |
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