ひまわりの祝祭ひまわりの祝祭
(1997/06)
藤原 伊織

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高校時代には油絵で新人賞を獲り、売れっ子デザイナーとして成功した秋山秋二。
だが妻を亡くしてから七年、今は無為徒食の日々を送っていた。
ある日、真夜中過ぎに突然訪れたかつての上司村林にカジノへと連れ出される。
秋山には特殊な才能があった。
彼にはカードの数字やサイコロの目、その行方が見えたのだ。
村林の依頼はこうだ。
「500万。バカラで負けてみせてくれ」

死んだ妻にそっくりな麻里、大きな権力を持つらしい老人仁科、次々に現れる人々によって、停滞していた秋山の周りの空気が動き始める。
秋山の妻との思い出とともに封印されていた記憶の中に、ファン・ゴッホの八枚めの「ひまわり」につながるヒントはあるのか。
夫の絵を愛した妻と、才能がありながら若くして自らに見切りをつけた夫。
残酷な現実の世界から、夫を守ると誓った妻。
英子は秋山の静かな生活を守るために命を絶ったというが、しかし妻の死後の秋山の生活は、本当の意味で静かであったといえるだろうか。
確かに静かではあったかもしれない。
しかし穏やかとはいいがたいのではないだろうか。
真に約束の誠実な履行を果たすのであれば、彼女にはもうひとつ選択肢があったはずだ。
自らの苦しみは隠したまま、こっそり病院に行けばいい。
この部分は幼児性を残したままの主人公にとっての大きな“気付き”のシーンだったのだろうが、弱いと思う。

ラストの伏線を拾い上げていくシーン。
複雑でついていけませんでした。
テンポのある作品だけに拾いきれなかった、と言い訳しておきます。

キャラクターは濃い人薄い人、入り乱れ。
枚数の割りに欲張りすぎかな。
原田くん 萌え。
朝から新幹線に乗った秋山の朝ごはんはグリコポッキーと牛乳パック。すてきです。
2008.06.14 
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